Legend vol.1 神戸ビーフの伝説

1│ コスモポリタンな みなとまち神戸で
1868年に国際港として海外に門戸を開いた神戸。多くの外国人が移り住んだコスモポリタンなこの街は、日本の伝統と外国文化が出会う交差点でした。食肉文化の定着していなかった当時、初めて神戸で但馬牛を食べたのは、ひとりのイギリス人だったと言われています。
農夫たちの作業用に使われていた但馬牛を譲り受けて食べたその味。それはまさに天からの贈り物のように思えたに違いありません。
その後、神戸に入港する外国船からも牛の納入を求められるようになりいつしか「神戸ビーフ」と呼ばれるようになったそうです。
2│ 時の権力者も好んだ味
神戸港開港と同じ年に、かの伊藤博文が兵庫県初代知事に就任。英国留学帰りの国際派として鳴らした伊藤は、神戸の外国人居留地の整備に力を注いだ人物としても知られています。そんな彼が、神戸ビーフを好んで食べていたという逸話が残っています。

神戸市立博物館蔵明治期の神戸の風景。
海から見える旧居留地には多くの洋館が並ぶ。
(神戸市立博物館蔵)

神戸市立博物館蔵「コーベクラブ」と呼ばれる社交場に、
多くの外国人が集った。
(神戸市立博物館蔵)

Legend vol.2

1│ 日本に行くなら神戸ビーフを
アメリカのオバマ大統領が、2009年の来日時に日本では神戸ビーフを食べたい、とオーダーしたというのは有名な話。
海外では今もなお「神戸ビーフ」の知名度は抜群です。
オバマ大統領以外にも、欧米の政治家、王室関係者、ハリウッドスターなど来日時には神戸ビーフ、というセレブリティは後をたちません。
最近では、おしのびで牧場を見にいきたい、というリクエストも少なくないとか。
2│ 神戸ビーフの思い出が名づけの元に?
アメリカ・プロバスケットボール界屈指の名選手といわれるコービー・ブライアントのファーストネームは、実は「KOBE」の発音がアメリカ風になったもの。彼の父親が来日時に食べて感動した神戸ビーフのステーキからその名を思いついたといいます。
時を経ても記憶に鮮やかに残る味、神戸ビーフ。その美味は、これからも世界の舌を魅了しつづけていくのでしょう。

黄金のしずく神戸ビーフから取れるコンソメはまさに「黄金のしずく」。

神戸ビーフ腕利きの料理人たちのインスピレーションを刺激する神戸ビーフ。 宝石のような一夜の思い出を彩ります。